小川麻琴・紺野あさ美の卒業
拍子抜け
第一報が伝えられてから、だいぶ時間もたっているので、ここらへんで私なりの考察を書いておくのにちょうどいい頃かな、と思ったりしている(いや、遅いか…)。
今回の卒業にまつわることを書こうと思うと、なんだかサブタイトルが付けづらい。ファンの受け止め方、事務所のフォロー、本人たちと周囲のメンバーの反応、どれをとっても「いまいち」なのだ。「おめでとう!」と盛大に祝福する声もなければ、「絶対イヤだ!」といった悲痛な叫びもない。どちらかというと「ああ、そうか…」とか「仕方がない」といった消極的なニュアンスの反応ばかりのような気がする。
例えば、卒業を意識しだした経緯や、つんく♂から告げられたのか、自分から言い出したのか。卒業が決まってからメンバーや他の仲間たちに知らせるまでにどんな気持ちだったとか、知らせたらどんな反応だったとか。そういった心の揺れをつたえる関連情報が出てこない。「卒業」という、少なくとも本人にとっては一大イベントが、感情を抑えた口調で淡々と語られているのを見ると、なんだか聞いているほうが悲しくなってしまう。
卒業・加入は娘。にとって切り離せないイベントで、事務所的にも重要なビジネスチャンスのはず。なのに、今回事務所はお祝いムードを煽る方向には持っていかないようだ。もう卒業をネタにしたアコギな商売からは足を洗ったということなのだろうか?、決してそんなことはあるまい。
「事実上のリストラ」と受け止めるファンもいる。卒業の理由がかなりあいまいであることや、発表から卒業までの期間の短さ、つんく♂や本人たちの歯切れの悪いコメント、と、どれをとっても、
…以上、そう受け止められても仕方のないことなのだろう。
とりあえず卒業?
卒業後の2人にしてもそうだが、2人を卒業させたあとの娘。に関しても、その後のビジョンが見えてこない。タイミング的に 2006/5/6,7 に行われたさいたまスーパーアリーナでの公演への客寄せ効果にはなったが、まさかそれだけのために2人を卒業させたとあっては、あまりにも可哀想すぎる。「なんにもやることがないから、とりあえず卒業させてみようか…」。残念ながら、そういういかにもつんく♂(UFA)らしい発想にも思えてくる。
しかし、実際にはそうではないらしい。紺野に関してはミュージカルでの配役も発表されていたのに、ミュージカル前の卒業となったことから、どうやらこの時期になにかがあったと考えられるのだ。
では何か?。あくまでもすべて邪推であることを前置きすると、その頃に起きた”想定外”の出来事…、「加護事件」を抜きに考えることはできないのだ。また、もしかしたら後藤の突然の休養も含まれるかもしれない。これらの出来事をきっかけにして狂った歯車が、約半年の期間をおいてここに影響してきた…。そう考えざるを得ないのだ。
(以下、☆は事実、▲は妄想)
☆2006.01.28 加護、スキャンダル写真撮られる
☆2006.01.29 ハロコン後に後藤が腹痛を訴え休養に入る
▲2006.01.?? 後藤、オンステージとドラマを含めスケジュール検討
▲2006.02.?? 加護ネタがフライデーを通じてUFAにリーク
▲2006.02.?? UFA、加護ネタの事実確認、処遇の検討
☆2006.02.09 加護の謹慎処分が発表される
☆2006.02.10 加護ネタがフライデーに掲載される
▲2006.02.?? 後藤、ドラマとHPPについてスケジュール検討
▲2006.02.?? 加護関連のキャンセルに伴い、辻のスケジュール検討 …※1
☆2006.02.15 柴田が後藤の代役で「ハロプロ☆オンステージ」初日
▲2006.02.1? 後藤復帰にメドがつき、HPPにGOサイン。辻の帯同も決定
☆2006.02.21 後藤、ドラマ番宣のタイミングにあわせて復帰
☆2006.02.23 スフィア第2節。加護謹慎後初めて、辻が公式の場に姿を現す
☆2006.02.25 娘。春コン初日@座間
☆2006.03.09 スポフェス開催。紺野MVP。辻不調
☆2006.03.23 「リボンの騎士」製作記者会見
☆2006.03.26 ベリ春コン初日@戸田
▲2006.03.?? ベリ、夏の単独ツアー決定 …※2
☆2006.04.08 後藤キャプテンコンHPP初日@多摩
▲2006.04.?? 娘。今後のスケジュール検討(卒業決定?) …※3
☆2006.04.28 小川・紺野の卒業発表
☆2006.05.01 ベリ、夏の単独ツアースケジュールが発表される
☆2006.05.03 ベリ春コン千秋楽@中野
☆2006.05.07 娘。春コン千秋楽@さいたま
※1
このタイミングでは後藤が休養中のうえに、加護が謹慎に入ったばかりとあって、事務所のマネージメントは大混乱状態であったと考えられる。影響は辻、後藤に限らず美勇伝、メロン記念日にも及び、おそらくはミュージカルや夏ツアーも視野に入っていたはずなので、娘。ベリーズにも余波があったと思われる。
加護の抜けた穴埋めや損失補てんの意味もあって、全面的な辻推しが決定されたのもこのとき前後ではなかろうか。もちろん、当の辻自身は心中複雑だが、およそ2週間後のスフィア第2節の頃までには、ある程度の気持ちの切り替えができていたはずだ。
※2
おそらくは今年の夏も「W+ベリーズ」の合同ツアーが予定されていたはずだが、加護謹慎により不可能になってしまった。だからといって
は、事務所として二の足を踏んでいたのかもしれない(躊躇するというよりは、そういう事情があるのだろう)。おそらくその見極めが、春の単独コン初日以降にあったものと考えられる。
果たして戸田の公演は盛況に終わり、ファンの支持も厚い(熱い)ことが事務所に認知されると、ベリの夏単独ツアー決定は必然となってくる。そして、はからずもその煽りを受けるのが、他ならぬ娘。本体だったのだ。
※3
ベリーズの夏単独ツアーの決定を受けて、ハロプロ内のパワーバランスの歪みが顕著になってきた。支持層の絶対数では負けてはいないものの、勢いに関してはベリーズが勝っている。そろそろ”ロリ”のレッテルがはがれてくるのに伴って、メンバーたちのスキルも上がってきている。必然と娘。たちとの比較対照にされる条件が整ってきたのだ。
娘。はどうだろう?、夏の間はミュージカルに専念するとして、問題は秋コンである。ベリーズの活動が秋にいったん学業優先になって、冬からまた本格的な活動に入る前に、すなわち秋コンツアーで人気の巻き返しを計らなければならない。年末、紅白のステージに自信を持って立つためにも、秋コンは重要な意味を持つようになったのだ。
伝家の宝刀
公式本1でもつんく♂が語っているが、「あくまでもハロの大黒柱は娘。」という意識が事務所にはあるらしい。そして今もそれは変わっていないようだ。去年の今ごろなどは人気面で完全に「松浦>娘。」の状態であったが、(卒業メンバー含む)ソロとユニットでは分けて考えているのだろうか。とにかく、ベリが人気面で台頭してきた以上、娘。にもなんらかのテコ入れが必要と判断されたのが、この時期だったのだろう。
上り調子のベリーズメンバーは今、ほどよい緊張感とやる気とに満ちているはずである。一方、大黒柱たる娘。メンバーには、なかなか停滞から抜け出せないムードが漂っている(とはいえオリコントップ10入り連続記録更新中なのにね…)。「ユニットとしての娘。に、気合と渇を入れるには…」これは事務所だけではなく、娘。メンバーたちの間でも、おそらくは考えなければならないことであったはずだ。思えば3代目リーダーの就任直後にメンバー会議が招集されたのも、単に番組の企画上だけのことではなかったのだろう(その後、紺野はボイトレをレッスンしたが、小川はストンプでお茶を濁した)。
ここで、娘。にとって伝家の宝刀である「卒業」の言葉が思いに浮かんだのは、小川、紺野に限らず、メンバーそれぞれ自身にあったかもしれない。何が待っているかはわからないが、これから無理やりにでも上昇していかなければならない娘。の気流にのる自信があるかどうか、もしくは「泥舟」と揶揄される不安定な状況に見切りをつけるか。いろいろな判断材料があるが、結果として小川と紺野がこの切り札を切ることになった。では、なぜこの2人になったのか…。
こんまこ
私が考えるに、この2人は卒業するのに「適任」であった、というのが妥当な結論だと思う。冒頭に述べたファンの受け止め方からしても、どこか心の片隅に「この2人はいつ卒業してもおかしくない」という考えがあったはずだ。何よりも残念なのは、「娘。に対する情熱」というものを、最近のこの2人からは感じられなかったというのが大きい(同じ事を、例えば2003年から2004年にかけての吉澤にも言えるのだが、彼女はガッタスのリーダーになって以来、二足のわらじを上手に履きこなして、「娘。に対する情熱」も奮起させて今に至っている。そういう意味ではタイミングというのも重要な要素だ)。
くしくも「のほほんムードの象徴」的な2人が卒業することによって、娘。が軌道修正する体制に入ったことを対外的にアピールすることにもつながる。後輩たちに示しをつけようとしたのか…、どういう判断をしたのかは分からない。あるいは(なぜかそういうことにかけては頭のいい)事務所が、そういう空気を作り上げたのかもしれない。あくまでも、自分の判断として卒業という道を選択してもらう。事実上のリストラだが、2人にとっては前向きに解釈するしかない選択肢だったのだろう。
事務所の対応
2人が卒業を決定したあとの事務所の対応は、なかば「卒業させてやる」的な、懲罰的な扱いであった。発表を春コン千秋楽の集客に間に合うように設定し、卒業の時期も2人別々とした。小川に至ってはミュージカルの千秋楽、カーテンコールである。本来の小川の気持ちからすれば、卒業はライブステージで迎えたかったことだろう。
3代目リーダー脱退前後のドタバタを考えると、まだ商業的価値の見込めた紺野がハロプロからも離脱することには、少しの疑問が残る。しかしこれは、大学進学を見据えた紺野と両親の間で話し合ったうえでの決定だったのではないかと思う。もしも芸能界に籍を残したまま大学検定(現在は「高卒認定試験」というらしい)に挑戦し、失敗した場合には、本人のダメージのみならず、事務所も少なからずリスクを負うことになる。裏を返すと、大学検定にこれから取り組むには、時間と現学力との問題でクリアが難しいとの見方を持っているのではないだろうか。
あくまでも肯定的にとらえようとするならば、事実上芸能界から手を引く2人を、できるだけ静かに送り出してやろうという配慮なのかもしれない。
いずこへ
いずれにせよ、卒業する2人、見送るメンバーともに、これからまたどんな方向に飛んでいくことになるのか、分からない状態を迎えることになる。それは現代の若者にとっては貴重とも言える立場であり、苦労であり、緊張であり、チャンスでもある。それぞれの選んだ道を、後悔することのないよう、それでいてマイペースでもいいから、しっかりと歩んでほしい。…とか思う。
実は、2人が卒業して、モーニング娘。は8人になる。対してベリーズ工房は7人、新進気鋭の℃-uteは8人だ。オーディション?、入れ替え?、編入?、はたまた復帰?、いろんな可能性が考えられるが…
そう考えた時点で、我々はもう、つんく♂(事務所)の術中にはめられているのである。
(Created:2006.05.10)
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コメント
最近「ベリーズが熱い」という意見は方々から聞きます。
数字的に娘。を抜く日が来ても、それはそれで面白いかな、と。
まだまだ楽しませてくれそうですね、ハローは。
(と、やはりポジティブに締めてみる・・・・・)
投稿: SO-RY | 2006/05/10 21:32
こんにちは。たまにこちらからコメントさせていただきます♪
今回の卒業のことはイマイチしっくり来ないですね。
今までみたいに卒業を盛り上げようというムードがなく、なるべく穏便に済まそうとしてるように感じました。
5/7で「ハイ終わりました!」と既成事実だけを突きつけられた感があります。
わたくしの受け止め方にも問題があるのかもしれませんが。どうも煮え切らないですね……。
投稿: ねこぽく | 2006/05/14 01:47